2009年10月29日
VBマイグレーションサービスに超高速データ転送技術 「Curl ORB」 を組み合わせ、データ検索・表示時間を75~80%削減

株式会社カール(本社:東京都中央区、社長:井藤 登、以下カール)は、Visual Basic(以下、VB)で開発したC/S型アプリケーションを、「Curl」を用いたリッチクライアント対応のWebシステムに自動変換するツール群「V2C」によるマイグレーションサービスを展開してまいりましたが、同ツール群のWeb接続用APIに超高速データ転送技術である「Curl ORB」を組み合わせることで、変換後のアプリケーションのデータ検索から表示までの通信時間を75%から80%程度削減することに成功しました。カールはこの「V2C」と「Curl ORB」の組み合わせをVBマイグレーションサービスに標準サポートすることとし、これにより、Web環境においてC/S型並みのレスポンスを実現します。
VBなどのC/S型システムは、ユーザ・インタフェースの豊富さ、使い勝手の良さから現在でも多くの業務系システムで利用されていますが、インターネット網の活用や再配布等の維持運用コストの削減要求からWebシステムへの転換が望まれています。しかし、C/S型アプリケーションをHTMLベースのWebアプリケーションに移行した場合、ユーザ・インタフェースの制約とレスポンスの低下が発生し、業務効率の悪化が大きな課題となっています。
リッチクライアント「Curl」はこの問題を解決し、C/S型システムと同様の操作性、使い勝手をWebシステムで提供することができます。
「V2C」はライブラリ・ドリブン方式のツールでVBの画面およびロジック部分を自動変換することができます。2007年の公開から実積、改修を重ねた「V2C」はライブラリの拡充を進めることで、平均的な自動変換率を画面部分でほぼ100%、ロジック部分に関してはアプリケーション固有に組み込まれたコンポーネントの未対応コードを除き70%~90%を達成しています。
※pdf版は こちら

【Curl ORB について】
Curl ORB for Javaとは、Curlと Javaをシームレスに結合し、高速なデータ通信を実現するためのツールです。Curl ORB を利用することで、CurlアプリケーションからPOJO(Plain Old Java Object)で作成されたJavaオブジェクトのメソッドをコールし、戻り値をCurlアプリケーションで受け取ることができます。また、サーバサイドのJavaクラスからCurl のソースコードを自動生成することも可能です。このツールを用いれば、CurlとサーバサイドJavaとの連携を利用したシステム開発が容易になります。
Curl ORB for Javaはオープンソースプロジェクト(Apache License2.0)として公開されています。
コード自動生成ツールにてJavaのクラスからCurlコードを自動生成します。自動生成されたCurlクラス(サービスクラス)を実行すると、クライアントサイドから自動的にサーバサイドのサービスクラスをコールし、処理を実施して結果をクライアントへ返します。またこの際、Spring framework※1やSeasar2※2などのDI※3コンテナで管理されているJavaオブジェクトに対してもコールすることが可能となっています。
※1:Javaプラットフォーム向けのオープンソースアプリケーションフレームワーク。Spring Framework の中核機能は任意のJavaアプリケーションで使えるが、Java Platform Enterprise Edition 上に Web ベースのアプリケーションを構築するための拡張や改善が豊富に用意されている。
※2:非営利団体「Seasarファンデーション」が提供するJavaによるアプリケーショフレームワーク。Apache Licenseの下にリリースされるオープンソースソフトウェアである。
※3:「Dependency Injection(依存性の注入)」の略で、アプリケーションを構成するモジュール間の結びつき(依存性)を実行時に指定できるようにすることで、仕様や運用環境の変更に柔軟に対応できるようにする技術のことである。
【V2Cの特徴】
1.アセスメント・ツールにより自動変換率を手軽に見積り可能
2.VBの画面及びロジック両方のコンポーネントを「Curl」に自動変換
3.既存DBとの連携モジュールを提供し、資産の有効利用が可能
4.VBと同等の操作性やレスポンスをWebシステムで提供可能
5.Webシステムへの移行コストの削減と開発期間の短縮を実現
6.既存C/Sアプリケーションと同様の画面、機能を提供することで、新システム利用開始に伴うトレーニングコストが不要
V2Cの詳細について: http://www.curlap.com/service/migration/
【会社概要】
株式会社カール
URL:http://www.curlap.com/
所在地:東京都中央区晴海1 - 8 - 12 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーZ
設立:2004年12月
資本金:10百万円
代表者:代表取締役社長 井藤 登
事業内容:リッチクライアントCurl製品の販売/コンサルテーション/サポート。
ライセンス販売の他に、Curlブランドのマーケティングをイベント参加や広告を通じて展開中。
【リッチクライアント言語 「Curl」】
リッチクライアント言語Curlは、現在のWebアプリケーションの問題や課題を解決し、高度かつ複雑なユーザ・インタフェースをもつシステムの構築を可能にするエンタープライズ向けWebプログラミング言語。
HTMLのようなテキストフォーマットから高パフォーマンス3Dグラフィックスまで、 Curl言語は広範囲に亘る開発記述に対応が可能。
クライアントサイドに特化し、Webアプリケーションのユーザ・インタフェースを画期的に向上。さらに、OS、メーカを問わず、あらゆるサーバ製品との連関性を高めることで、データやシステムなどの既存資産を効率的に活用できる。
95年にMIT(米国マサチューセッツ工科大学)で次世代のWeb開発言語として研究された。98年に米国Curl社を設立。日本語版は03年より提供。現在、日本国内は大手企業を中心に400社以上が採用。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社カール
マーケティング部 三野・宮崎
TEL:03-5547-3866
E-mail: curlsales@scsk.jp
※掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。
※本リリースは、住商情報システムが2009年10月29日にリリースしたものを掲載しております。
