2006年1月24日
長崎県庁は、職員向け「電子旅費システム」構築にリッチ・クライアント言語「Curl」を採用し、運用を開始いたします。
*本システムは住商情報システムがCurlを用いて開発しています。住商情報システム株式会社
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長崎県庁は、職員向け「電子旅費システム」構築に リッチ・クライアント言語「Curl」を採用し、運用を開始いたします。 ―リッチ・クライアント技術により、クライアントとサーバ間でのデータ結合化を実現 ―住商情報システムも構築に参画 |
長崎県は、政府のe-Japan戦略による自治体/行政の電子化に対して早期から取り組み、電子申請システムを用いて県民への行政サービスの向上と業務効率化の促進を実施しています。
この度、長崎県庁は職員向けとして「電子旅費システム」を構築いたしました。当該システムは、(株)カール(本社:東京都中央区、代表取締役社長:土居 陽夫)のWeb開発型リッチ・クライアント言語「Curl」を用い、住商情報システム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:阿部 康行、以下 住商情報システム)も構築を一部担当し、2006年2月上旬より運用が開始されますので、以下の通り、お知らせいたします。
1.「Curl」採用の背景:
本システムは、長崎県庁職員による旅費申請から精算にまで至る一連の業務を電子化することにより、旅費申請用紙の紛失等による手戻りの発生回避やワークフローによる業務の効率化を実現するものです。最新のITを利用した「電子県庁」を目指す長崎県庁が、当該システムの構築に際して、最も重要視したのは
① 通常のWebシステム化では損なわれてしまう操作性を、高いレベルで実現すること
② 高い表現力と操作性を実現しながら、高速な処理を確保することの2点でした。
種々検討の結果、これらの高度かつ多様なニーズを単一言語にて実現するのは、従来のWeb
開発言語では困難であり、最新のリッチ・クライアント言語「Curl」が最適であるとの判断になりました。
さらに、長崎県庁が運用を開始している「電子県庁システム」の主要機能の一つである「電子申請受付システム」は、「Curl」を用いて構築し、2004年4月より運用され、現在も順調に稼働しています。
これらの要素に基づき、本システムにおいても「Curl」が採用されました。
2.本システムの概要:
「電子旅費システム」のシステム概念は、将来の機能拡張への柔軟な対応と特定のメーカに依存しない仕組みで構築することを基本としています。このため、長崎県庁の「電子旅費システム」はクライアントアプリケーション、アプリケーションサーバ、データベースサーバが独立したデータ疎結合型垂直三層構造を用いています。
従来型のWeb開発言語にて本システムを構築する場合、サーバからクライアントへの渡し情報は、データおよびクライアントのロジック(制御データ)の2種類であり、クライアントは、渡されたロジックに基づき動作します。従って、クライアント側での画面の切り替え等の別ロジックが必要になると、クライアントはサーバから新しいロジックをその都度受けとる必要があります。
一方、「Curl」にて本システムを構築する場合、クライアントからサーバに初めてアクセスした際に、クライアント側へロジックがダウンロードされますので、通常、サーバからクライアントへの渡し情報は実データのみとなり、情報の受け渡しの負荷が低減されます。さらにクライアント側での画面の切り替え等が発生してもロジックが不要なため、クライアントとサーバ間のロジックの受け渡しは行われません。
Webベースのクライアントアプリケーションで高い評価を得ている「Curl」に関する高い技術力を持つ住商情報システムは、実現が困難であった上記のクライアントとサーバ間でのデータ受け渡し(データ結合化)を「Curl」を用いて実現し、長崎県庁職員の旅費申請から精算まで至る一連の業務を電子化した「電子旅費システム」の開発に参画し、本システムを納品致しました。
3.「電子旅費システム」の主な特長:
(1) ワークフロー
「電子旅費システム」は「決裁」、「旅費計算」、「審査」等の機能を持ちます。また、本システムをメールサーバと連結させるため、申請者が旅費申請を行うと決裁者は即座に電子メールで申請を知ることができます。
(2) 生体認証
第三者による悪意を持った決裁承認を防ぐために、「電子旅費システム」は指紋による生体認証デバイスを採用しました。
(注) 生体認証デバイス
Web開発型リッチ・クライアント言語「Curl」は、4,000種類以上の豊富なAPI(Application Program Interface)を提供し、WindowsやLinuxなどのクライアントOSとのインターフェイス連携が可能です。決裁時に利用する生体認証デバイスは、ActiveXを介してデバイスの起動や認証結果の受け取りを行います。
(3) データ疎結合型垂直三層構造
長崎県庁の電子申請システムはクライアントアプリケーション、アプリケーションサーバ、DBサーバ間をデータの受け渡しで連結する構成を採用しています。それぞれのレイヤが独立になっているため、本システムは他のレイヤで生じた障害からの影響を最小限に防ぐことができます。また、本システムの仕様や開発においては、レイヤごとに独立して作成いたしますので、開発およびシステムテストの期間短縮が可能となります。
4.添付資料: 「電子旅費システム」概念図

5.本件に関するお問い合わせ先:
【製品に関するお問合せ先】
住商情報システム株式会社
Curl事業部
担当: 杉本
電話: 03-5166-2853
E-mail: curl@scs.co.jp
住商情報システム株式会社Curl事業部HP
【報道機関からのお問合せ先】
住商情報システム株式会社
広報・IR部 田中、片山
電話: 03-5166-1150
住商情報システム株式会社HP
*記載されている社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
以上
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