より簡単に多くの画面を作成できる効率的な開発方法があります。それがCDEに付属されたビジュアルレイアウトエディタ(以下、VLE)を使用した開発です。今までの画面はVLEを使用しても開発することができます。
VLEはマウス操作でオブジェクトの追加、サイズ変更、移動が可能なビジュアル開発環境です。Curlの基本的なコンテナ、コントロールがそろっており、ドラッグ&ドロップでコーディングをすることなく画面を作成できます。
VLEを起動し新規にソースファイルを作成していきましょう。基本的な手順は以下のとおりです。
また、VLEで作成するレイアウトを含んだソースファイルを作成するもっと簡単な方法は以下の手順となります。
するとCDEのプロジェクトペインに以下のように表示されます。
図9 CDEのプロジェクトペイン
図9の「vle-container.scurl」にはVLEで操作可能なCanvasクラスをトップレベルのコンテナにしたレイアウトが含まれており、ファイル名をダブルクリックすることで自動的にVLEが起動されます。
また、VLEからも以下の手順で作成できます。
図10 VLEの「新規」ダイアログボックス
このダイアログボックスで「アプレット(A)」を選択すると、作成されるファイルそのものが単体で実行されるファイル(.curl)になり、「フラグメント(G)」を選択すると、インスタンス化はできるが単体では実行できないファイル(.scurl)が作成されます。
生成されるコードの違いは「フラグメント(G)」はインスタンス化できるクラスのコードのみが生成されるのに対し、「アプレット(A)」はクラスのコードとそのクラスのインスタンスを生成して画面に表示するコードが追加されます。「フラグメント」を選択した場合、そのソースコードのクラスのインスタンスを生成して画面に表示するアプレットファイルを別に作成する必要があります。
次にVLEの画面構成とレイアウト(アプリケーションの画面)を構築していく方法です。VLEは図11のような画面になっており、4つの主要な領域があります。
図11 VLEの主要な4つの領域
以上の主要な4つのエリアを使用して画面を構築していきます。レイアウト作成方法の基本的な手順を以下に示します。
図12 ドラッグ&ドロップによるグラフィカルオブジェクトの追加
上記手順を繰り返すことで画面を構築していきます。レイアウトツリーには階層を意識してオブジェクトを追加できます。
図13 レイアウトツリーで階層を意識したオブジェクトの追加
図14 メニューを使ったプロパティの設定
VLEレイアウトを含んだファイルのイベントハンドラ追加は、VLEまたはIDEの両方で編集できます。一方のエディタで行った編集は他方のエディタに反映されます。
図15 イベントハンドラの追加
図16 プロジェクトを実行し、レイアウトを確認する
CDEで「ビジュアルレイアウトエディタプロジェクト」を選択して新規プロジェクトを作成した場合、既定では「start.curl」が起動ファイルとなります。その場合はプロジェクトの実行を行うか、もしくはstart.curlを指定して実行することで、VLEで作成した画面を表示できます。
なお、ダウンロードしてサンプルの「VLE-Sample」のフォルダ内にあるプロジェクトをCDEがインストールされたEclipseでインポートするとVLEを使って開発したソースファイルがすべて参照できます。その中のvle-container.scurlをVLEで開いて確認してください。
以上が基本的なVLEの使用方法になります。各オブジェクトの詳細な情報、そのほかのVLE情報については「Curl IDE ドキュメント」の「Curl VLE ユーザーガイド」を参照してください。