Curlとは
Curlは米国防総省やマサチューセッツ工科大学 (MIT) などの共同プロジェクトから生まれた技術であり、RIAアプリケーションを実行するための開発環境および実行環境です。

Curlアプリケーションを開発・動作させるために、4つのモノが提供されています。
- Curl言語とAPI群
- マークアップ言語、オブジェクト指向、言語拡張などあらゆる要素を1つに包括した開発言語です。
- Curl RTE(Curl Runtime Environment:Curl実行環境)
- Curl言語で記述されたソースファイルをPC用にRIAアプリケーションとしてJITコンパイル・実行する実行環境です。
- CDE (Curl Development Tools for Eclipse)
- Curl言語を使用した RIAおよびモバイルアプリケーションの開発を支援するEclipseのツール プラグインです。CDEは Curl言語に対応したプロジェクト、エディタ、ウィザード、デバッグサポートなど数多くの機能を提供します。
- Caede(Curl Application Export Development Environment)
- Curl言語で記述されたソースファイルをモバイル用のモジュール(ハイブリッドアプリケーションモジュール)に変換するフレームワークおよび開発ツールです。
Curlが動作する仕組み
Curl RTEはCurl言語で記述されたファイルをPC用のRIAアプリケーションとしてWebブラウザで動作させるためのプラグイン・ソフトです。一般のプラグイン・ソフトと同様に、CurlのWebサイトからダウンロードして、クライアントPCにインストールします。
Curl RTEをインストールすれば、後はパソコンがあればCurlは基本的に動作します。ではどうやって動作するのか図1で解説します。
- 通常のHTMLページを表示するのと同様に、WebブラウザやショートカットからCurlコンテンツ(ライセンスファイルも含む)が配置されたURLにアクセスします。
- Webサーバは要求されたCurlコンテンツを返します。
- Curl RTEが起動されてCurlコンテンツを処理(JITコンパイル、アプリケーション生成)します。
- Webブラウザの画面にアプレット(Curlコンテンツを処理した結果)が表示されます。
- 実行されたアプレットからは、Curlコンテンツが配置されていたサーバとは別のサーバからもデータを取得できます。

また、モバイル用のハイブリットアプリケーションとして動作させる場合はCaedeのTranslatorを使用して「HTML5群」に変換してモバイル用アプリケーションを生成します。
RIA用およびモバイル用どちらにしてもCurl言語およびCDEを使用して開発していきますので、開発に関してそれほど大きな違いはありません。